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2015年2月21日 (土)

兵庫芸術文化センター管弦楽団第76回定期演奏会

C2015022001春風が吹いているのかと錯覚するぐらい、今までとは違った温かみを空気に感じた本日の午後、北口の芸文センターで開かれた兵庫芸術文化センター管弦楽団の第76回定期演奏会を聞いた。指揮は下野竜也、ヴァイオリンは韓国のシン・ヒョンス 。先ずは吉松隆の朱鷺によせる哀歌で始まった。指揮者曰く墨絵の世界とのことだが、色彩感、音の質感ともに軽めの明るさで描いた一幅の絵に感嘆の声を上げるほどの出来栄え。繊細の極みの音楽が展開された。

Img_3279ついで、シン・ヒョンス のヴァイオリンでプロコフィエフの第2番の協奏曲が披露された。このひと、ずいぶん身長があり、抜群のプロポーションで、そんなことばかりではなく、明るいタッチ、太い音、オーケストラに負けない音量、独自性を発揮する音色、この難曲を隅々まで聴衆に届くよう弾き切った。昨今に聞いたことのない素晴らしいヴァイオリンだった。このひとでショスタコーヴィチを聞いたみたい。

Img_3280休憩の後、ドヴォルザークの交響曲第7番が演奏された。下野はダイナミックでメリハリをつけて一見豪快な演奏でありながら、細かなところまで神経の行き届いた、丁寧な細工仕事のような音楽を展開した。楽団もいつもにないくらい、ここでほしいという音色を披露し、一瞬も気を緩めるところもなく聞きとおした。最近のPACオケの演奏会では白眉の出来。

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コメント

チョン・キョンファ以来の韓国出身の逸材かな?

どう比べてよいかはわからないですが、かなりインパクトのある逸材でしたね。
ずいぶん背の高い人で、指揮台に上がった下野さんとあまり変わらなかったとか、なんとか・・・・フフフ

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