兵庫芸術文化センター管弦楽団第98回定期演奏会
風向きが南から北へと変わった今日の昼から、西宮北口の芸文ホールで開催された兵庫芸術文化センター管弦楽団の第98回定期演奏会を聴きました。このシーズンとしては最後の演奏会です。けだるい夏の午後ですが、ホールの前の木々は元気いっぱいなようです。
今日は、フランス国立ロワール管弦楽団の音楽監督であるパスカル・ロフェの指揮、ジュネーブ国際コンクール優勝の萩原麻未のピアノで、いずれもラヴェルの作品や編曲物で、クープランの墓、ピアノ協奏曲、最後にムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」です。
クープランの墓は繊細で色彩も豊かな表現で、しかも音量も出張らないという、良いところばかりの演奏でした。特にオーボエは最初からこの難曲を主導して色彩の中心となっていました。
ピアノ協奏曲は、オーケストラは幾分控えめに鳴らして、ピアノを前に持ってきた演奏で、その華麗な色彩の力を高めていました。この曲のウィットとパッションを溢れさせながらの熱演でした。アンコールの月の光も、もうかすかな光の色彩を追いかけているような幻想的な世界でした。
最後の展覧会の絵は、先日そのリハーサルを聞いたので勘所の抑えができました。全体の音楽の大きさと実に細かな演出まで見事に仕上げられていて、大きな構築物がくみ上げられていく様を見ていました。こういう音楽は、いかに優れたオーディオ装置で再現してもだめだというのを思い知らされました。
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