兵庫県芸術文化センター管弦楽団第105回定期演奏会
午前中は、JRや阪急の電車を撮影し、昼から西宮北口で、兵庫県芸術文化センター管弦楽団の第105回定期演奏会を聞きました。今日は、井上道義さんの指揮、オリヴィエ・シャルリエのヴァイオリンという組み合わせです。芸文ホールには、今年のオペラ、魔弾の射手の幟が立ち並んでいます。
今日のプログラムは、大変珍しくヒンデミットが2曲です。先ずは、序曲「エロスとプシュケ」ですが、さすがにこんなの聞いたことがありません。ところがなかなか中身の入った充実した音楽でしたね。ついで、有名な交響曲「画家マティス」が演奏されました。繰り返す音型を追いながら、この音楽の構成感と内省する感情を味わいました。いずれも、じっくりとした音楽への取り組みが感じられました。
休憩の後、非常に特異な演奏となったのがベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲です。何ともゆったりとしたテンポで始まった音楽が、指揮者の感情も入ったのか、いろいろな側面を見せながら前奏が終わって、ソロに入ります。痩身のシャルリエをそのまま体現するかのような、か細いもの音がヴァイオリンから響いてきます。ところが芯がしっかりしているので音楽の構成感はあるのですね。美的ではないけれど、音楽としては構成感は感じられるという、最近あまり接したことがない音楽でした。このような音楽は好きではないけれど、聞いた後の満足感もそれなりにあるという意味では記憶に残る不思議な演奏でした。
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