須田剋太展 東大阪市民美術センター その2
2月12日は、東大阪市民美術センターで開催が始まった須田剋太展を見に行ってきました。須田剋太というと、私的には司馬遼太郎の「街道を行く」の挿絵ですので、まずはそれらを紹介します。司馬遼太郎本人、司馬の母親の故郷である竹ノ内街道の様子ですね。そして、これは街道を行くにあったかどうかわかりませんが、東大寺大仏殿を描いたものです。思い切った直線が迫力を生んでいます。
次にカラーのものですが、大仏殿の落慶法要、歌舞伎の暫、舞子ふたりです。画面における赤の効果が印象的な作品です。よく見ると書いているだけではなく、色紙を貼り付けていたりと自由な作風がうかがえます。
現代的な作品も並べられていました。こんな力強いアートに接することも珍しいですね。絵の持つ力がストレートに目に飛び込んできます。何が何だかわからないですが、作品の前で釘づけにされてしまいました。
書の作品もありました。書いてあることもいかにも作者好みの直截的な内容です。今回の展覧会は新型コロナウィルスの影響もあり、2月末で急きょ終わってしまいましたが、時期を見て改めて開催してほしいものです。
大阪府立江之子島文化芸術創造センターでも、須田剋太の抽象・具象という展覧会が2月28日から開催されていましたが、3月1日から中止されてしまいました。いずれも残念なことですが、仕方のないことなのでしょうね。
風野真知雄 幻の城 大阪夏の陣異聞 祥伝社文庫/読了・・・・・・・・・・・・大阪冬の陣、夏の人における真田幸村の活躍をベースに、八丈島に幽閉されていた宇喜多秀家を救いだし、彼らの戦における展開を面白く小説にした一冊。娯楽小説ではありますが、さもありなんと思わせるストーリーの運びはさすがに風野真知雄かもしれません。2015年に舞台化された原作ということですが、面白いステージが繰り広げられたことでしょう。
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