かぎろひ歴史探訪 香久山周遊 9/16
秋の奈良歩き、かぎろひ歴史探訪が始まりました。今回は、香具山の周囲を回って古代の空気を思いっきり吸い込みました。
近鉄大阪線大福駅⇒蓮台寺⇒御厨子神社⇒磐余池跡⇒橿原市昆虫館⇒(天香久山周遊コース)⇒興善寺(香山寺跡)⇒万葉の森⇒古池⇒興福寺(八釣延命地蔵)⇒畝尾坐健土安神社⇒藤原宮跡資料室⇒天香久山頂(または迂回コース)⇒天岩戸神社⇒紀寺跡⇒本薬師寺跡⇒近鉄畝傍御陵前駅
集合した近鉄大阪線の大福駅です。ときどき鉄道の撮影に来たところですのでなじみがあります。各停しか停まらない小さな駅ですけれど。数日前は台風の影響なども考えられ、雨の懸念もありましたが皆さんの行いが良かったのか、天気に恵まれました。
大福駅からまっすぐ南下して最初に訪れた蓮台寺は行基の開基で吉備真備由来の寺です。現在の本尊は当麻寺からやってきたとか、吉備真備の五輪塔があるとか、本居宣長の記述に残されているとか、長い奈良の歴史を飲み込んだような寺でした。
さらに南下して到着したのは、御厨子神社です。雄略天皇の子である清寧天皇の磐余甕栗宮址の伝承地です。当時は天皇の代が変わるごとに宮を移す習慣でしたから、あっちこっちに宮跡の伝承地が残されています。
そこには、今流行りのアニメにも登場する一刀石まがいの大石がありました。これだけ大きな石が割れていますから、当然神としてあがめられています。割れた石の間から何かが出てくるという感覚を受け止めたのでしょうか。
御厨子神社から少し進んだところに開けた風景がありました。ここが古代の人工の池、磐余池の跡と言われているところです。風景を眺めると周辺よりも低くなって盆のような高低差がはっきりと見渡せます。近くにあった案内図にも広い池があったであろうという推定が示されています。
ここが磐余池だったというのは、深い感慨を持って景色を眺めてしまいます。というのも、大津皇子が冤罪をもって命を絶たれたのがこの池の望むところだったからです。
「百伝ふ 磐余の池に鳴く鴨を 今日のみ見てや 雲隠りなむ」
人望も実力もあったといわれながら持統天皇の後を巡る権力争いの犠牲となった大津皇子に思いをはせる場所でもありました。入江泰吉さんの揮毫による万葉歌碑がその思いを今に伝えます。
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