寝屋川の高宮廃寺跡 かぎろひ歴史探訪番外編
先日歩いた寝屋川には高宮廃寺跡という昔あった寺院の跡があります。いつごろのものというと、7世紀後半で、発掘調査で出てきたのは白鳳期の瓦です。現在も当時の塔跡にその礎石が残されています。寝屋川の埋蔵文化財センターには当時の瓦が展示されています。
どんな規模の寺院だったかというと、内側の回廊でいうと南北で50mくらいもあるでしょうか。東西方向だと、当初は上の鳥瞰図のように思われていましたが、平成27年度の調査で点線の位置に回廊があることが分かり当初の想定よりも狭い可能性も出てきました。
ただ、この寺院は7世紀後半、8世紀、13から14世紀にかけてと何回も盛衰を経てその規模が大きくなったり小さくなったりしていたようです。
どんな伽藍配置だったかというと、現在はこの式内社 大杜御祖(おおもりみおや)神社の社殿があるので推測しかありませんが、ここに西の塔があったとすると、東西に塔を持つ薬師寺と同じ形式ということになります。
現在も塔跡や金堂跡の土盛りが残る高宮廃寺跡、ひっそりと落葉に覆われたそのあたりの風情は廃寺跡にふさわしいものでした。
鯨統一郎 金閣寺は燃えているか 文豪たちのあやしい宴 創元推理文庫/読了・・・・・・・既成概念を持つ文壇研究の第一人者と勝手に飲み物や肴を出す女性バーテンダー、そしてふらっと入ってきて珍妙な意見を言う男性客の三人が、雪国、蒲団、檸檬、金閣寺という名作をズバズバ切っていくストーリー。鯨君の魅力たっぷりの一冊を楽しませてもらいました。
さて、金閣寺ですが、昭和25年に放火で燃えてしまいましたが、その時の金閣寺は金箔が貼られた金ぴかの建物ではありませんでした。燃えた後の調査で柱などに金箔が貼られていた可能性があって再建時に金箔を貼って現在の特徴的な見栄えになったそうです。
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