オーケストラ千里山第29回定期演奏会
昨日2月16日は雨模様の中、いたみホールで開かれたオーケストラ千里山の第29回定期演奏会を聞きました。2階席へ上がるとこのホールが意外に広々とした客席を有していることに驚きました。イメージとしてはもう少し狭いかなと思っていたもので。お客さんも多く来られていました。
演奏会は佐々木宏さんの指揮で、オッフェンバックの歌劇「天国と地獄」序曲で始まりました。誰でも知ってる曲ですが、逆になかなか実演に出会うことがないので、こういう機会に聞けて良かったです。次いで、伊福部昭の交響譚詩が演奏されました。切れの良いサウンドがこの曲の魅力を引き出していました。伊福部の曲は大好きで、音楽の奥底に霧に包まれた原始の国土を感じるのですが、昨日の演奏でもそのような雰囲気を醸し出していました。
後半はシューベルトの交響曲第8番「グレート」です。この永遠に続くかと思われる長大な音楽を聞きながら、不意に今年がベートーヴェンの生誕250年であるとともに、56歳で没したベートーヴェンと1年違いで31歳で没したシューベルトの晩年は重なっていることに思いをはせ、両者の音楽感の違いを考えていました。シューベルトはベートーヴェンの棺を担いだとも言われていますが、その翌年に亡くなっていますから。そうした思いを頭の中で巡らせながらも、交響曲はまだずっと演奏されていました。アンコールにロザムンデから間奏曲。
佐々木さんの指揮される音楽は、どこかほっこりとした温かさを感じるのですが、昨日の演奏会でも同じく、癒される何かを感じました。
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