最近のLPから バーンスタインのミサ
先日、懐かしいレコードを入手しました。1971年にワシントンにあるジョン・F・ケネディセンターのオープニングのために作曲されたバーンスタインのミサです。
発売当時の最新技術、SX68MARKⅡ DP MASTERSOUNDという最高の音質のレコードで、2枚組で5200円もしましたから、高校生の私には17センチのサンプル盤しか買えませんでした。何十年ぶりかで、実際に本物を手にしたときは深い感慨に浸りました。
ミサというと、バッハやモーツァルト、ベートーヴェンからブラームス、ベルリオーズ、ヴェルディなどなど、大作曲家の作品がありますが、このバーンスタインの音楽は、いわば劇音楽になっています。
副題に「歌い手、演奏家そして舞踏手のための劇場用作品」とあるように音楽だけではなく、ステージでの劇も併せた複合的な作品です。
この音楽はミサですから、ローマ・カトリックのミサ典礼文をベースにしていますが、クラシック音楽の範疇を大きく越えて、ロックあり、ジャズありで、音楽の表情がさまざまに変化していきます。
東西冷戦、ベトナム戦争、相次ぐ核実験、多様な社会不安を孕んだ50年前の世界がここに再現されています。
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