枚方フィルハーモニー管弦楽団第85回定期演奏会
澄み切った初夏の空を仰ぎ見て、京阪枚方市駅に到着しました。駅前の蔦屋書店のビルは斬新なスタイルですね。ただ、初心者には、どこに何の本があるのか、また新刊はどこか、わかりづらい本屋です。さて、今日は、枚方フィルハーモニー管弦楽団の第85回定期演奏会を聴きました。
指揮はいずれも団内指揮者の谷村浩、寺坂隆夫で、メンデルスゾーンの序曲「フィンガルの洞窟」、ドリーブのバレエ組曲「シルヴィア」、後半がシューマンの交響曲第2番というプログラムです。
フィンガルは、何とも指揮者もオーケストラも手探り状態でお互いがなかなか合わないものですから、だんだんテンポも落ちてきて、まとまっても間延びしたインテンポになり、聞いていてハラハラものでしたがなんとか終わりました。シルヴィアは一転、まとまりのある響きに変わり、オーケストラもドーンと響きはじめ、快活なテンポで進められた秀演です。
休憩の後、シューマンの2番の交響曲も幾分音程の不安はあるものの、手ごたえ抜群の演奏で、このなかなか難しい曲を楽しく聞かせてもらいました。
ただ、アンコールのエルガー、愛の挨拶は弦が何とも薄く、バラバラの印象があり、なぜこれを演奏したか、よくわかりません。
思うに、フィンガルと愛の挨拶は、練習不足ですね。こういう短い曲の練習は後回しにされるのでしょうか。練習不足で披露できないならば思い切って、上演しない手もありますね。無料公演だし、誰も文句は出ないでしょう。
また、アンコールについては、芥川也寸志が芦屋交響楽団を振っていた時、アマチュアは本番に全力を注ぐべきで、アンコールは無しという姿勢を貫いておられたことを考えると、安易に何かを付け足すより、本番に注力した方がいいですね。
また、会場をうろうろと歩き回るカメラマンには閉口しました。撮りたければ、本当にステージに上がって団員を接写すればよろしいんじゃないでしょうか。客席でうろうろしてシャッター音を響かせるのは、なんとも迷惑な話ですね。
という何とも不思議な演奏会でした。
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